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片耳物語⑦ ~ 手術を待つ日々 ~ 術前評価外来

片耳物語
まー
まー

4泊5日の検査入院が終了し、あとは手術のための入院までを待つだけとなりました。

これまでの経過

この「片耳物語」では、私が患った病気「聴神経腫瘍」について、この病気の発覚の経緯から病院の受診などについてお話ししてきました。ちなみにこの段階ではまだ「片耳」にはなっていません(笑)

ここで、これまでの全体の経過をサクッとまとめておきます。

(1)2017.10 右耳に違和感を感じる(最初の異変を自覚)。
 ⇒ 電話の相手の声がおかしく聞こえる。

(2)最初の耳鼻科医院を受診
 ⇒ 「耳の中に物理的な障害はない、突発性難聴かもしれないがもう治療は手遅れ」と言われる。
  そして、3ヶ月後の受診を言い渡される)

(3) 諦めきれず、一週間後に市内の別の耳鼻科医院を受診。
 ⇒ 突発性難聴の治療を開始、ステロイド剤などの内服。

(4)2週間ほどの投薬治療も効果なし、別の原因かもと市立総合病院の耳鼻科を紹介される。

(5)市立総合病院でCT及びMRI(造影剤あり)の検査を実施。

(6)市立総合病院での検査の結果、脳幹の辺りに直径3cmほどの白い影。
 耳鼻科では判断がつかないということで、脳神経外科へコンサル。

(7)脳神経外科で「聴神経腫瘍」との診断。
 脳神経外科の医師に、通常は「経過観察」「放射線治療」「外科手術」の選択肢があるが、既にかなり大きく危険なため、「手術一択」と宣告される。

(8)腫瘍が存在する場所が「頭蓋底」と言われる脳神経外科でも手術がもっとも困難と言われる場所の一つ。執刀できる医師は全国でも限られ、県内で紹介できる病院はないとのこと。

(9)診断してくれた医師は、後に手術を受ける大学病院の脳外科に最近まで在籍していた。
 その場で電話連絡してくれることになり、一週間後にその大学病院での受診が決定。
 画像データと紹介状を用意してくれる。

(10)2017.12 東京の大学病院、執刀医となるK先生に診てもらう。手術日は5月と確定。

(11)2018.2 術前の検査入院(4泊5日)。
  アンギオ検査(脳血管造影検査)などを実施。

手術を待つ日々

検査入院をしたのが、2018年の2月の末から翌3月のはじめにかけての5日間でした。
手術は5月の下旬の予定だったので、まだ3か月もありました。

しかし、手術の日程が決まってからは既に3か月ほどが経過していたので、”気持ち”の方はかなり落ち着いていました。検査入院を経験したことも気持ちの整理には随分プラスになったようです。

これまで、未知の世界だった大学病院での入院生活の”練習”ができたことが大きかったと思います。

術前評価外来と自己血採血

この年、5月上旬の連休明けに再び大学病院を訪れました。検査入院からは2か月ぶりです。
手術時の輸血用自己血の採血と麻酔科の「術前評価外来」を受診するためでした。

この日、午前10時の予約だったので、地方在住の私はいつもの通勤時間よりもずっと早めに家を出て新幹線で上京しました。少し雨がぱらついていましたが、ほとんど傘をさすところもなく(さすが東京)、新宿の大学病院へ着いたのが午前9時半ぐらいでした。

連休明けのせいなのか、いつもなのか病院の中は患者さんでどのフロアもいっぱいです。案内されていた輸血部というところへ行くと、ここだけは待っている患者さんは私の他には誰もいませんでした。そして、ほぼ予約時間どおりに前の患者さんと入れ替わりに呼ばれました。

まず、前回検査入院していた時の血液検査の結果を見ながら医師がいくつか質問し、それにに答えます。(前回の検査から)2か月も経っているので本当は今の状態をもう一度検査した方がいいけど、前回十分濃かったから大丈夫でしょうと、医師。

身長171cm、体重63kgのほぼ標準体型の私の場合、身体全体の血液の量は、
63kg×80ml/kg ≒ 5.0リットル (※体重の8%ぐらい、1kgあたり約80mlだそうです。)ここから400mlというのは約1割(8%)も...大丈夫なのか。

今まで献血もしたことが無かったので400mlも採られて大丈夫かなと心配していましたが、結論から言うと、採血後は特にふらつくようなこともなく、まったく大丈夫でした。

採血は驚くほど速く、始めてから5分ほどで、「もう半分(200ml)いきましたよ」と医師。10分程度で完了しました。ただ、そのあと水分補給等のための点滴に20分ほどかかりましたが(^^;

このように採血は非常に順調に終わったのですが、そのあとの麻酔科の術前評価外来が劇混み。なんと予約の時間を3時間近く超過!!(連休明けだから?)
全身麻酔のビデオを見て、医師の問診は5分程度で終わりました。
このあと、入院予約の変更手続(手術日の変更があった)のためその順番が32人待ちと、結局1日病院にいることになりました...疲れた。

ヘロヘロになって家に帰りついたのが午後7時前。
朝、家を出てから約12時間後でした。

<<続きます>>